ラフターヨガジャパンニュース

2021年11月3日「Zoomでお楽しみ講座」ご報告

2021年11月3日「Zoomでお楽しみ講座」ご報告

<内容>

(1)ラフターヨガジャパンZoomでお楽しみ講座 
 スペシャル対談「『笑い地蔵』への思い」

(2)梅ちゃん_「紙芝居でハイタッチ!」レポート

(3)リッキーさん_レジリエンス入門レポート

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(1)ラフターヨガジャパンZoomでお楽しみ講座 
 スペシャル対談「『笑い地蔵』への思い」

ゲスト
・藤島 壽子(「笑い地蔵」原作者。ラフターヨガ和歌山主宰、
       NPOラフターヨガジャパン理事)
・杉井 ギサブロー(アニメーション監督)
聞き手
・横川 泰三(ラフターヨガジャパン)

横川: 「笑い地蔵」紙芝居は、LYJ代表メアリーが藤島壽子さん原作の
 「笑い地蔵」を読んだ時、これを是非紙芝居にしたい、と思い立ち、
 「まんが日本昔ばなし」を長年担当されたアニメーション監督の杉井ギサ
 ブローさんが作画を快諾され、とてもご縁のある企画となった。
 そんな「笑い地蔵」への思いを、このスペシャル対談でゲストのお二方に
 お伺いしていきたいと思う。
 まず杉井監督に、メアリー代表から「笑い地蔵」紙芝居の作画依頼があっ
 た時、どんなことを感じられたか伺いたい。

杉井監督: まず、このデジタルの時代に、紙芝居にしたい、という発想に
 感銘を受けた。
 人間は動物で、物語の裏側にあるものを感じる。その奥深さは人の声で伝
 わる。それがアナログの良さで、紙芝居の良さでもある。
 人の声には「温度」「体温」がある。語る人によってニュアンスも変わる。
 人とのつながりの大切さに改めて気づかされているコロナ禍だからこそ、
 この企画が生きてくる。そこに共感し、是非作画をやらせてほしい、と賛
 同した。

横川: 人の声に「温かみ」がある、というのはまさにその通り。
 同じように、笑いにも「色」や「温かさ」があるよう思う。紙芝居では、
 語る人の気持ちも載ってくる。続いて藤島さんに、物語誕生のきっかけを
 伺いたい。

藤島理事: 今から10年前、和歌山では「ラフターヨガって何?」という方
 がまだまだ多かった。
 笑うだけだったら、そんな集まりにも行く必要はない、というそっけない
 反応。
 普段の笑いとラフターヨガの違いを説明するものの、なかなか皆さんに伝
 わらない。そこで、何とかラフターヨガのすばらしさを簡単に伝える方法
 はないのか、ということで思いついたのが「笑い地蔵」の話。
 本を読まないという人もいたので、CDも作った。何とか笑いの素晴らしさ
 を伝えたい、という思いだった。
 今回メアリーさんから紙芝居企画を伺った時、私の作った話で良いのかな、
 と戸惑いつつも、とても嬉しく感じた。

横川: 日本の古来の「熊野古道」(世界遺産)と笑いをつなげた発想が面
 白い。

藤島理事: 多くのみなさんが参詣で熊野古道を通り、その際、お地蔵さん
 に沢山のお祈りをする。
 そうするとお地蔵さんもストレスが溜まって大変なのではないか、そんな
 ことが頭に浮かんだ。
 物語にはインド人であるカタリア先生にも「出演」頂きました。

横川: 杉井さんは、今回の絵を描くアイデアはどんなふうに浮かんだのか。

杉井監督: 話の筋が「一大事」のようなものではなく、おだやかな内容だ
 が、大勢の人が熊野古道を訪れ、お地蔵さんにいろいろな願い事を頼んで
 いたら、お地蔵さんのしわが増えた、というくだりが、なかなか人間的な
 味わいのお地蔵さんで良いな、と感じた。
 また、お地蔵さんを中心に、段々と人が関わり、家族が動物が増えていく。
 お地蔵さんの周りに輪が広がり、その中心に「笑い」がある。
 しっかりした構成になっていると思った。
 人と人とのコミュニケーションはものすごく大事なこと。コロナ前は人と
 接するのは当たり前で、面倒くささもあったが、このコロナ禍が、人と実
 際に会って、声を聴きながら話すということが、オンラインと違っていか
 に大事なことであるかを気付かせてくれた。
 笑いは、古代から神様と人がコミュニケーションをとるツールとして存在
 しているが、そのような大切な観点が、この短い話の中にギュッと詰まっ
 ている。
 また、映画などの作品と違い、紙芝居を語る人によって伝え方を工夫する
 ということも、とても大切な点だと思う。

横川: 本日は110名近い方々に参加いただいているが、みなさん思い思いの
 表情で先ほどの梅ちゃん(梅田和佐さん、ラフターヨガティーチャー・
 紙芝居師)の「笑い地蔵」紙芝居をご覧になっていた。オンラインだが、
 とても良い空間になった。
 閻魔大王の化身とも言われるお地蔵さんがストレスを抱える、というのは
 面白い。また、100人いれば100とおりの紙芝居がある。

藤島理事: 物語を作った目的はラフターヨガの素晴らしさを伝えたい、と
 いうことに加え、CDは、リラクゼーションで皆さんに休んでもらう時に聞
 いてもらうことにした。お地蔵さんもストレスを抱え、笑いでそれを解消
 している。そして笑いは伝染して広がっていく。それが伝わればいいなと。

横川: 紙芝居で、みんなが笑っている姿を俯瞰している絵はとてもいい雰
 囲気。まさに「笑いが伝染する」と言う、ラフターヨガの良さを表してい
 る。杉井さんが紙芝居の中で特に力を入れて描いた絵はどれか。

杉井監督: 人が大勢集まって何かをやっている絵を描くのは楽しい。
 人というのは大勢が集まってコミュニケーションをとっている。
 熊野を訪れる人々は、それぞれ思いを持って古道を歩いている。
 人それぞれの人生ドラマがたくさん集まっているような絵が描ければと。
 また、こうした絵を描いていると楽しい。それから、「まんが日本昔ばな
 し」を長年やってきたが、日本各地にある民話は、その土地の人々がそれ
 ぞれの解釈で語り継ぐことで、今も生き続けている。紙芝居も、語る人に
 よって多少の脚色があって良い。それが伝わり、つながっていく。それが
 素晴らしい。映画のような「完成品」とは異なり、紙芝居は「不完全」な
 ものと語り部がセットになることで、それぞれの「完成形」になっていく。

横川: 紙芝居と語り部がセットで一つの形ができる、というのはとても面
 白い話。ラフターヨガクラブの空間も同じ。一回として全く同じ空間にな
 ることはなく、それぞれの回が「完成形」と言える。
 ところで藤島さんは紙芝居をどんなふうに活用したいと思っているか。

藤島理事: 社会福祉協議会からラフターヨガ体験会の依頼があるので、
 そこで紙芝居を導入として使ってみたい。ラフターヨガの素晴らしさや
 効果を分かってもらえそう。

横川: 藤島さんの紙芝居だと、とてもやさしいお地蔵さんの語り口になり
 そう。紙芝居をはやく手にして、聴く皆さんの反応を見てみたい。

藤島理事: 杉井監督が仰っていたように、紙芝居は語り手によって話が出
 来上がっていくもの。
 皆さんがそれぞれ自分の「笑い地蔵」を伝えてほしい。それぞれ違って、
 それぞれの「味」があっていい。
 一回皆さん順番で紙芝居の読み合わせをやってはどうか。

杉井監督: 今の藤島さんの話でなるほどと思ったが、何か大事な話をする
 前に、この紙芝居の長さなら邪魔にはならないので、最初に導入として使
 い、その後に、紙芝居の裏にある、本当に伝えたい話をする、ということ
 も十分できるのではないか。イントロとして使うのはすごく効果的ではな
 いか、と感じた。
 お地蔵さんは、子どもを守る、三途の川を渡るお手伝いをする一方、閻魔
 大王の化身ともいわれ、地蔵菩薩の解釈は幅広い。そんなお地蔵さんが主
 人公の紙芝居なので、幅広い話のイントロとしても有効だと思う。

横川: 例えば学校の道徳の時間で、この話から子どもたちにいろいろなこ
 とを感じてもらう。一方ビジネスパーソンにも有効な物語ではないかと。
 いろいろな層に得られるものがありそう。お地蔵さんがストレスを抱える、
 というのがなかなか良い。

杉井監督: 紙芝居を導入に持ってくると、みんなで一緒に見るので、心が
 和やかになる。その後にお堅い話を持ってきてもうまくはまるだろう。
 なかなかいい「材料」だな、と改めて感じる。

横川: 杉井さんはこれまで紙芝居を手掛けられたことは。

杉井監督: 子供の頃に紙芝居を楽しんだ年代。
 今ほど遊びの種類が多くなかった。また絵を描くのも好きで、小さい紙芝
 居を作ってみんなで色を塗って、話を作って遊んでいた。とても身近で、
 そんな文化で育ったので懐かしい。
 人手不足をAIで補う時代になってきているが、一方で、人と人とのつな
 がり、手作りということがますます大切になり、見直されてくるのではな
 いか。

横川: 最後に一言ずついただきたい。

藤島理事: 先ほどは梅ちゃんの「笑い地蔵」紙芝居の語りを聞き、本当に
 素晴らしいと感じた。
 感謝しかない。どうかみなさんに、自分自身の笑い地蔵を語っていただき
 たい。

杉井監督: 紙芝居の話の筋に「笑い」が入っている。笑い合うというのは
 開放的になる。ラフターヨガジャパンの紙芝居企画として、「笑い」をは
 じめいろいろな良いことが合体して入っているのはとても意義深い。
 とても描いていて楽しかった。

横川: 本日のスペシャル対談で「笑い」「アナログ」「100人いれば100人
 のストーリー」と、色々なキーワードを伺ううちに、街の明かりが次々に
 灯っていくような、人のつながりやほっこりした優しさを感じることがで
 きた。
 コロナ禍であらためて「人をつなぐ」「笑い」の大切さが浮き彫りとなり、
 「笑い地蔵」紙芝居への期待は大きい。是非クラウドファンディングへの
 協力をお願いしたい。

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(2)梅ちゃん_「紙芝居でハイタッチ!」レポート

11月3日に行われた「ZOOMでお楽しみ講座」の特別ゲスト、梅ちゃんこと
梅田和佐さんの「紙芝居でハイタッチ!~観て、参加して、笑おう!」の
コーナーの要約をお届けいたします。

ちょん、ちょん、ちょん、ちょん「~紙芝居が~始まるよ~」拍子木の音と
共に画面に現れたのは黄色い頭巾に甚平姿、満面の笑顔の梅ちゃん

梅ちゃんは、日本全国街頭紙芝居大会で大賞を受賞されている、自称、地域
密着型芸人!さらにラフターヨガティーチャーでもあります。一気に画面が
ぱあ~っと明るくなって、先ずは、梅ちゃん作の紙芝居「怪傑こも丸」の始
まり始まり!さすが大賞を受賞された梅ちゃん、素晴らしい!!
キャラクターの声を全部使い分けたり、声のトーンもスピードも変えたり、、
何と言っても梅ちゃんの顔の表情がキャラクターに成りきっているのです。
楽しくて、面白くて、どんどんお話に引き込まれて行きました。
さらにこの紙芝居は、なんと飛び出す紙芝居!紙の真ん中に穴が空いている
かと思えばそこからリボンがシュルシュルと出て来たり、大ダコが登場する
と、梅ちゃんはタコの着ぐるみを着てタコになったり、まるで3Dの映画を観
ているようかのように身体中で演じてくださいました。
本当に楽しい紙芝居でした。

そして、その後、紙芝居の<演じ方>をご伝授いただきました。
5つポイントがあります。
*つかみ 拍子木、太鼓などで音を鳴らす。音楽を使う、紙芝居クイズなど
     をしてみることによって、見ている人たちを引きつけていく。
     つかみとはこういうこと
*語り  声のトーンを大きくしたり小さくしたりしてみる。
     またキャラクターによって声色を変える。
     声のトーンを変えるだけでもキャラクターに変化が出る
*紙の抜き方  ゆっくり引いたり、早く引いたり、半分だけ引いたりして
        みる。
*間   セリフに間を開けたり、緩急をつけたりする
*見る人に考える時間をあげる。

最後に、ラフターヨガと紙芝居に共通点があると話していただきました。
*ここにある空気を共有しよう時間、場所、雰囲気、一緒に過ごすこと、
 そして笑顔が共通点。

紙芝居の読み方に、これが正解とか間違いとかがないので読む人の感覚で
楽しく読むことが大事。というような梅ちゃんからの提言で締めくくり、
休憩に入りました。
そして引き続き、本邦初公開で「笑い地蔵」の紙芝居を梅ちゃんに演じて
いただきました。ホッホ、ハハハの手拍子もたくさん出てくるお話しですが、
ゆっくり言ったり、早く言うシーンがあったり、またもや梅ちゃんワールド
に引き込まれて、自然に笑いが出て来ました。
お地蔵さんが動物たちと大笑いするシーンでは、さすが、ラフターヨガティ
ーチャー!笑いがとってもお上手なので、聞いているこちらも思わず一緒に
笑ってしまいました。早くこの「笑い地蔵」の紙芝居を多くの方々に観てい
ただきたいと思いました。

この「笑い地蔵」の紙芝居をいろんなところに寄付して、日本中が温かい
笑顔に包まれるといいですね。

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(3)リッキーさん_レジリエンス入門レポート

11月3日に行われた「ZOOMでお楽しみ講座」にて臨床心理士&公認心理士

『心の専門家』であるリッキーさん(山本立樹さん)に
『レジリエンス入門~ストレスに負けない心の在り方~』の
 講演をして頂きました。

なかなか聞きなれない「レジリエンス」という単語。
レジリエンスとは「逆境に直面してもそれを克服し、目標を達成したり、
日常生活を安定して過ごしていくための力」と言われています。
レジリエンスが高いとストレス状態からいち早く立ち直り、成長につなげる
ことができます。

レジリエンスは3つの要素に分けられ、
1)環境から受ける影響
2)生まれつき備わっている本人の特性
3)成長する過程の中で身に付ける能力

またレジリエンスを高めるためには、下記3つのことが必要。
1)レジリエンスを発揮しやすい環境を整えること
2)自分のレジリエンスに関する特性を把握すること
3)レジリエンスを高める行動を身に付けていくこと

講座の中では「こんなあるあるありませんか?」ということで、日常にある
様々な行動に対し、その際に起こった感情などをZOOMの投票機能を使い、
参加者に投票して頂くこれまでにないスタイルで進められました。

今回の講座では、まずは「レジリエンス」の内容を知って頂くことがメイン
で、もっと詳しい内容までは時間的な都合で出来ませんでしたが、「レジリ
エンス」を知るきっかけになったのではないかと思います。